上羽場町内会活動紹介

「元気なコミュニティ特選団体(自分たちの住む地域の活性化のために自主的に取り組む岩手県内の団体)」である上羽場町内会(野里 勇三 会長)の活動を紹介します。

上羽場町内会には、地域の活動が消極的(地域間のつながりが希薄)という課題があったため、特に若い世代を中心に問題意識が生まれ、もっと地域住民のつながりを深めなければ、地域が没落してしまうという懸念があったそうです。

地域間のつながりが希薄という課題解決に向けて、地域住民が主体的に取組み、町内会に若い役員を取り込み、平成30年度には、町内会が主体となり、事業計画を策定しました。町内会では現在、「人的交流で地域のきずなを取り戻す。」をキャッチ・フレーズとして、様々な活動に取組んでいます。

地域のきずな復活のため、年6回のカラオケ研究会や、年2回の麻雀大会、夏祭り、三世代交流収穫祭の開催など、若い農業家が役員として計画立案・実行を担っています。

今年度、小学生は4人、中学生は1人と子どもはとても少ない地域ですが、三世代交流収穫祭は、上羽場子供会・羽場農家組合と共催とし、郷土食の継承を目的に、子供たちと一緒に餅つきをして、調理・実食する楽しいイベントとなっています。特に高齢者が楽しみにしてくれていて、参加者が年々増加してきているところです。

地域の跡継ぎ世代は、未婚率が高いことから、出会いの場を作るため、カラオケが苦手な人でも参加できるよう、カラオケ研究会を開催しています。また、「飲まない、吸わない、賭けない」麻雀大会や温泉旅行研修会を実施するなど、町内会の交流活動は活発になってきています。

 

羽場地区には、盛岡市の無形民俗文化財である伝統芸能の「羽場山伏神楽」が伝わっていますが、踊った経験があり、指導をお願いできる方は、地域で70代男性1人という厳しい状況です。踊りの映像については、市教育委員会から借用し、ダビングして、町内イベントの際にビデオ放映するなど、「羽場山伏神楽」の復活と地域での伝承を期していて、地域で取組んでいかなければならない課題の一つとなっています。

今後の活動については、まだ始まったばかりなので、さらに成果を出せるように、地域一体となって、目標の達成に努力していきたいとのことです。

野里会長に「町内会の自慢は?」とお尋ねしたところ、「若いリーダーの積極的な参画がうれしい。」とおっしゃっていました。